魚鱗癬とアトピー性皮膚炎の違い「症状・原因・治療方法」

皮疹の症状が最も強い皮膚病の一つに魚鱗癬(ぎょりんせん)という皮膚病があります。

魚鱗癬は、その名の通り魚の鱗(うろこ)のように皮膚表面が硬くガサガサになる症状で、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患よりもだんぜん強い症状が現れることが多い病気です。

魚鱗癬(ぎょりんせん)とは?

魚鱗癬(ぎょりんせん)は、皮疹によって皮膚表面が硬くガサガサになる皮膚病です。遺伝子異常による皮膚表面角質の形成障害が原因とで引き起こされると考えられています。治療法が確立されておらず、症状が強く現れることもあり患者の精神的な負担が大きい病気です。

魚鱗癬は先天性と後天性があります。

尋常性魚鱗癬(じんじょうせいぎょりんせん)

全身にわたって皮膚が極度に乾燥し、表面が硬くザラザラな状態になります。症状は夏場に軽くなり、乾燥する冬場に悪化する傾向があります。生まれたときは症状がでませんが、乳幼児期になって症状が現れます。難治性の皮膚病ですが、成人になると自然軽快するケースもあります。

発汗が上手に行われないことが多く、体温調節が難しいので夏場の熱中症には注意が必要です。また、アトピー性皮膚炎と合併するケースもあるのが特徴です。

伴性遺伝性尋常性魚鱗癬

男児のみに引き起こされる皮膚病で、生まれたときは症状がないが、乳幼児期になってから症状が出現します。肘窩・膝窩にも発疹が生じるという違いがある。 

水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症(すいほうがたせんてんせいぎょりんせんようこうひしょう)

全身にわたって皮膚が赤くなり、硬くてザラザラした皮疹に水疱をともないます。皮膚の正常なバリア機能などの乱れにより感染症にかかりやすくといわれます。水疱が出現しないものは「非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症」といい、区別されます。

葉状魚鱗癬(ようじょうぎょりんせん)

紅斑が無く大型の鱗屑を生じる皮膚病です。生まれたときから発症します。まれな症状です。

後天性魚鱗癬

ホジキン病、菌状息肉症、悪性リンパ腫などの悪性腫瘍、ビタミン欠乏症などの栄養障害、透析患者、甲状腺機能低下などが原因で引き起こされます。遺伝的な影響はありません。

治療法

ワセリン(白色ワセリン、サンホワイトなど)、サリチル酸ワセリン、尿素軟膏、ビタミンA軟膏、亜鉛華軟膏などがあります。治療法が確立されていないので、症状をより抑制するような治療になります。