乳幼児期のアトピー性皮膚炎はビオチン不足が原因?

アトピー性皮膚炎は乳幼児期に発症しやすいのが特徴の一つですが、乳幼児にアトピー性皮膚炎が引き起こされる原因の一つにビオチン不足の影響があるのではないかといわれています。

ビオチンとアトピーにはどのような関係があるのでしょうか。

乳幼児の湿疹とビオチン

ビオチンとは?

ビオチン(ビタミンB7、ビタミンH)とは、ビタミンB群のひとつで皮膚病を予防することから発見された水溶性ビタミンです。ビオチンは糖質、たんぱく質、脂質の代謝に関与する働き、皮膚や髪、爪の健康を保持する働き、抗炎症物質を生成して皮膚の炎症を抑える働き、ヒスタミンを抑制してアレルギーを緩和する働きなどがあります。

ビオチン不足に陥ると、糖代謝、たんぱく質の合成、脂肪酸の合成に異常があらわれ、健康な皮膚の形成が損なわれてアトピー性皮膚炎のような慢性湿疹がを引き起こすのではないかといわれています。

乳幼児にはビオチンを作り出す能力が弱い?

ビオチンは食品から摂取するほかに、腸内細菌も産生しています。乳児期に母親から受け継いだ腸内細菌バランスの影響や、母乳と粉ミルク(人工乳)の違いなどの影響によってビオチン不足になってしまうことも考えられます。

ビオチンの吸収と再利用に関与する酵素の働きが弱い

ビオチンが体内で有効に活用されるには、ビオチニダーゼという酵素の働きが重要になります。アトピー患者はビオチニダーゼという酵素の働きが弱い傾向があるといわれているのですが、乳幼児もこのビオチニダーゼという酵素の働きが弱いお子さんが慢性皮膚炎を発症することもあるようです。

ビオチニダーゼ欠損症の場合、ビオチンを投与することで劇的に改善します。

アメリカでは粉ミルクにビオチンが添加されている

アメリカなどでは、粉ミルクにビオチンが添加されていることが多いです。これは、乳児がビオチン不足によって皮膚病を引き起こすことが分かっているためです。実際に、アトピー性皮膚炎の乳児にビオチンが添加された粉ミルクを与え続けたところ、症状が明確に改善されたことがわかっています。