【アトピー】乳製品がアトピー性皮膚炎の悪化原因?

普段から飲んだりすることが多い牛乳やヨーグルトなどの乳製品は栄養価が高いこともあって健康的な食品だと思われています。

ただし、人によってはアレルギーやアトピー性皮膚炎の原因になることがあり、かえって症状を悪化させることもあります。

乳製品とアトピー性皮膚炎・アレルギーの関係

乳性品に含まれるカゼインによるアレルギー

牛乳やヨーグルトなどの乳性品には「カゼイン」といわれるたんぱく質が含まれています。カゼインは、「α-casein(アルファ カゼイン)」「β-casein(ベータ カゼイン)」「κ-casein(カッパー カゼイン)」の3種類に分類されますが、このうち「α-casein(アルファ カゼイン)」はアレルギーの原因となることがあるといわれています。

牛乳などの乳製品にはアレルギーの原因物質が含まれるため、アレルギー症状やアトピー性皮膚炎などの症状をもつ人は乳製品を避ける人も多いようです。また、カゼインは消化されにくいため、食べた後にはお腹が張ったり、お腹がゆるくなったりし、消化吸収を乱す原因にもなります。

ヨーグルトはそのほとんどがカゼインです。(乳酸菌の酸によって牛乳たんぱく質はホエイとカゼインに分離され、ヨーグルトにわずかにある液がホエイで、固まっている部分がカゼインです)。

乳糖不耐症 乳性品に含まれる乳糖は消化しにくい

乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)とは、牛乳やヨーグルトなどの乳製品に含まれる乳糖(ラクトース)の消化酵素(ラクターゼ)が減少し、消化不良や下痢などを引き起こす症状です。授乳が必要な時期から幼児期まで乳糖を消化する消化酵素(ラクターゼ)はたくさんもっていますが、年齢を重ねるにつれてラクターゼが減少し、乳製品に対して消化不良を起こすケースが増えるようです。

牛乳などを多く飲むとお腹がゆるくなる人がいますが、そのような人は乳糖を消化する酵素が減少している可能性があります。乳糖の未消化が原因となって慢性的な下痢が続けば、腸内細菌のバランスが悪化している可能性があります。消化不良はアレルギー症状を悪化させる原因になり、アトピー患者のようにデリケートな肌の場合は、身体のわずかな変化によって症状も悪化することがよくあります。

日本人は古来から乳製品を摂取してこなかったため、欧米人と比較すると乳糖に対する消化酵素(ラクターゼ)が少ないといわれています。乳製品を飲んで下痢をするという人は、無理して牛乳やヨーグルトを摂取する必要はないと思います。

乳製品によってビフィズス菌が劇的に増加する

乳製品に含まれる乳糖は分解されにくいため、そのまま腸まで届いてビフィズス菌のエサとなり、ビフィズス菌を増やす働きがあります。また、ヨーグルトも生きたビフィズス菌が腸まで届き、腸内で酸を作り出して酸性に弱い悪玉菌を抑えることで、元々腸内に存在するビフィズス菌が働きやすい環境をつくります。(ヨーグルトに含まれるビフィズス菌が腸内に長く住みつくのではありません)。

増加したビフィズス菌は、腸内で乳酸などの酸性物質を作り出して悪玉菌をおさえこみ、腸内環境を整えると考えられています。その働きから一般的にビフィズス菌は善玉菌だと考えられ、腸内環境が悪い場合はビフィズス菌を増やすと良いとしてヨーグルトなどの乳製品がすすめられます。

ただし、多くのビフィズス菌は悪玉菌を抑えて腸内環境を整えてくれる働きをするのですが、ある種のビフィズス菌においては腸内においてビタミンをエサにして増加してビタミン不足をまねいたり、大腸ガンを誘発する物質を出している疑いがあるものもあります。

腸内に存在するビフィズス菌にはいくつかの種類が存在し、亜種を含めると30種類ほどのビフィズス菌が存在しているといわれますが、ビフィズス菌はすべてが善玉菌として良い働きをするわけではないことがわかっています。

ビタミンは食品から摂取するほかに腸内細菌によっても作られており、ビタミンの中には腸内細菌によって大きく影響を受けるものもあります。アトピー性皮膚炎の患者やアレルギー症状を持つ人の便を調べるとビフィズス菌が多い傾向があるといわれており、ビフィズス菌によるビオチン不足が影響しているかもしれません。

ある種のビフィズス菌によってビオチンが不足する?

ビオチンは、腸内細菌叢により供給されるため通常の食生活において欠乏症は発生しないといわれますが、なんらかの原因で腸内細菌のバランスが乱れれば不足することもまれではありません。また、ある種のビフィズス菌ではビオチンを消化してしまう働きがあるといわれています。

アトピーに有効なビオチンの働き

抗炎症物質を生成する

ビオチンは抗炎症物質を生成して皮膚炎やアレルギーを改善する作用がある。

角質層を丈夫にし、バリア機能を高める

タンパク質の生成にも関与し、皮膚を作る細胞を活性化させ、皮膚の機能を正常に保つ働き。

セラミドの生成を高める

ビオチンにはセラミド(細胞間脂質)やコラーゲンなどの生合成を高める働きがあります。セラミドの分泌が増えるとバリアが強化され、乾燥も改善されます。

アレルギーを抑制

ビオチンには抗炎症物質を生成する働きがあり、アレルギー症状を緩和する作用があります。ビオチンが不足している人に対してビオチンの投与を続けると、しだいにIgE抗体(アレルギー抗体)が減少することがわかっています。

ビオチンは元々は皮膚病に効果があることから発見されたビタミンで、現在ではアトピー性皮膚炎の治療にも用いられます。医師によってはアトピー患者にビオチン療法をすすめるところもあるようです。

欧米では牛乳は不健康食品?

日本のメディアではあまり言われないことですが、牛乳などの乳製品を摂取することが多い人では、アレルギー疾患や腸内環境の悪化を引き起こすことが高いことがわかっています。 他には、ガンをはじめ、動脈硬化、糖尿病、白内障、骨粗しょう症、潰瘍性大腸炎などの疾患を引き起こす可能性があると指摘されています。

そのため、欧米では牛乳などの乳製品を摂取することに対して、否定的な認識がもたれるようになっており、アメリカでは「健康に良い食品」として宣伝することは禁止されているぐらいです。