【アトピー治療】温泉療法・海水浴・塩浴療法とは?

アトピー治療は一般的に広く行われている治療法の他にも、民間には様々なアトピー療法が存在します。その一つに「温泉療法」や「海水浴療法」などです。

実際にそういった療法にはアトピーに効果があるのでしょうか。

アトピー患者の温泉療法や海水・塩水療法について

強酸性の温泉が効果がある?

一部の温泉には、温泉水のpHが強い酸性のところがあり、それが肌に有害な黄色ブドウ球菌の数を減らしてアトピー性皮膚炎の症状を改善する効果があるとされています。草津温泉などが有名です。(草津温泉の泉質は、pH2.1の酸性であり、酸性泉・硫黄泉-含アルミニウム泉-硫酸塩泉・塩化物泉として知られます)。

実際にアトピー性皮膚炎患者の炎症部位を調べると黄色ブドウ球菌という皮膚には有害な細菌が多く存在していることがあります。黄色ブドウ球菌は酸性の環境では繁殖が抑えられ、中性~アルカリ性の環境下で増えやすい性質があり、健康は肌では皮膚表面が弱酸性であるのに対し、アトピー肌では皮膚表面を弱酸性に戻す働きが弱い傾向があるようです。

また、皮脂が少なくて皮膚のバリア機能が弱く、有害な菌が入り込みやすいことなどの影響や、治療にステロイド外用薬を使用していれば、ステロイドそのものが免疫を抑制しますので、黄色ブドウ球菌が増えやすいこともあるようです。

温泉には古くから様々な皮膚病に対して効果があるとされており、アトピー性皮膚炎も症状によっては温泉療法で改善できる可能性があります。ただし、温泉によっては泉質として硫黄成分が多く含まれていることがあり、その場合はかえって皮膚を乾燥させて症状が悪化する可能性もあります。(硫黄には殺菌効果や角質柔軟作用、肌を乾燥させる作用があります)。

温泉によるリラックス効果

アトピー治療における温泉療法は単にリラックス効果によるものだという意見もあります。実際に、泉質に関わらず温泉を頻繁に利用するようになると皮膚病が改善に向かうことが多いといわれています。日常的にストレスが溜まりやすい人は、積極的に温泉旅行に行ってみるのも一つの改善法かもしれません。

温泉水による循環風呂は有効?

アトピーに有効だとされる温泉の水を宅配してもらい、自宅の浴槽に温泉水を入れて温度を一定に保ち、一日に何度も入浴するという療法があります。これは温泉水そのものの効果と、入浴することによる自律神経の働きを正常化する効果を狙ったものです。

ただし、一日に何度も入ることになるため日常生活の大きな負担になりますし、何度も入浴することでかえって皮膚が乾燥し、肌荒れを起こしてしまうことも考えられます。

海水浴・塩浴療法

アトピー性皮膚炎を治療法として海水浴や塩水風呂などの療法があるようです。これは、海水に浸かったり、塩水風呂に入ったり、塩水で体を洗うなどの方法がアトピーに効果があるとされています。ただし、この方法は実際にどのような作用があって、どのような効果があるのかわかっておらず、かえって海水や塩水によって皮膚がかぶれを起こしたりすることもあるようです。

アトピー性皮膚炎の悪化因子の一つに黄色ブドウ球菌の増加がありますが、海水や高濃度の塩水でも黄色ブドウ球菌を減少させる効果はありません。