花粉症はアトピー性皮膚炎を発症しやすい?

アトピー性皮膚炎は、様々な要因が複合的に合わさって引き起こされる症状ですが、アレルギーの関与しているといわれています。

そのため、アレルギー性鼻炎の症状の一つである花粉症などのアレルギー疾患をもつ人はアトピー性皮膚炎と合併しやすい傾向があります。

花粉症とアトピー性皮膚炎について

花粉症とは?

花粉症とは、I型アレルギーといわれるアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の中で、花粉を原因とするアレルギー疾患です。花粉が多くなる時期に症状が出る季節性の疾患であり、特に2~3月に飛散するスギ花粉によるものが有名です。花粉シーズンに、目のかゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉の痛みなどの症状が出てくれば花粉症である可能性があります。

他国と比較して日本の山は植林によってスギの木が多く占めており、その影響でスギ花粉が多く飛散するため、日本において花粉症をもつ人は決して少なくありません。花粉症は日本人の4人に1人がもっているといわれており、花粉シーズンには多くの人を悩ませる原因となっていいます。

発症メカニズム・原因

スギ花粉などの花粉が目や鼻に入ってくると、IgE抗体(アレルギー抗体)が産生され、そのIgE抗体が肥満細胞(マスト細胞)や好塩基球という白血球に結合し、そこから主にヒスタミンなどの化学物質を生み出すことで、花粉症といわれるアレルギー症状を引き起こします。

花粉症は、気管支喘息や蕁麻疹などと同じI型アレルギーといわれるアレルギー疾患で、原因となる物質(抗原:アレルゲン)が侵入すると、すぐ反応が起きることから即時型アレルギーといわれています。

アトピー素因とアレルギー性鼻炎

日本皮膚科学会では、アトピー素因をもつ定義として以下のように定めています。

  • 家族歴・既往歴(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎などをもつか)
  • IgE抗体を産生しやすい体質

日本皮膚科学会でもアレルギー性鼻炎をもつ人はアトピー性皮膚炎にもなりやすいと定めています。そのため、花粉症などの症状を持つ人はアトピー性皮膚炎を発症しやすいと考えられます。

アトピー性皮膚炎とアレルギー疾患の合併率

アトピー性皮膚炎の人がアレルギー性鼻炎をもつ割合は40%ほどだといわれています。また、花粉症で最も多いスギ花粉による花粉症をもつ人では13%の割合でアトピーを合併するといわれています。他では、アトピー患者がアレルギー性結膜炎を合併する確率は15%程度だといわれています。

アトピー性皮膚炎と花粉症の合併症状

アトピー患者が花粉症を合併すると、花粉シーズンには普段よりもアトピーの症状(皮膚の痒みや湿疹)が増す傾向があります。特に鼻水などによって鼻の周りに湿疹ができやすくなります。また、目のかゆみが増すことも多いです。

花粉症の治療法

花粉症の治療法は、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬が中心です。花粉シーズンにアトピーの症状が悪化しやすい人は、抗アレルギー薬によって改善することがあります。花粉によって目がかゆくなった場合でも、決してこすったり、周囲を叩いたりしてはいけません。(白内障や網膜剥離の原因になることがあります)。

症状を悪化させないために、マスクをする、こまめにうがいをする、メガネをかけるようにする、洋服についた花粉をはたいて落とす、などのセルフケアも必要です。