アトピー性皮膚炎はアナフィラキシーショックと関係する?

アトピー性皮膚炎がアレルギーが関与しているといわれていることから、同じアレルギー症状のアナフィラキシーショックとアトピー性皮膚炎を混同して考えている人がいます。

結論から言うと、アトピー性皮膚炎とアナフィラキシーショックはまったく別の症状です。

アナフィラキシーショックについて

アナフィラキシーショックとは?

アナフィラキシーショックとは、1型アレルギーといわれる急性のアレルギー症状でIgE抗体によって引き起こされることがわかっています。重度の食物アレルギーの場合、食品を摂取した後に、蕁麻疹、血圧低下、呼吸困難などの強い症状を引き起こして体調が極端に悪化し、最悪の場合は死亡するというケースもあります。

他には、蜂アレルギーといわれる蜂に刺された後にショック症状を起こすケースもあります。アナフィラキシーショックを起こさないためには、原因物質を特定し、厳重に避けることが重要です。

IgE抗体とは、抗原(アレルギーを起こす物質)が体内に侵入した時に反応して肥満細胞に伝える物質がIgE抗体です。このときにヒスタミンなどの物質が放出されてアレルギー症状を引きこします。IgE抗体はアレルギー抗体とも呼ばれます。

アトピー性皮膚炎とアナフィラキシーショックの関係は?

アナフィラキシーショックは1型アレルギーといわれる急性アレルギー症状で、IgE抗体によって引き起こされる純粋なアレルギー症状といえます。一方、アトピー性皮膚炎は、アレルギーが関係しているといわれていますが、IgE抗体がない場合でも発症するケースがあることがから、純粋なアレルギー疾患ではないと結論付けられています。そのため、アトピー性皮膚炎とアナフィラキシーショックはまったく別の病気だと考えるべきです。

アトピー性皮膚炎はアレルギーとは関係ない?

アトピー性皮膚炎患者をアレルギー検査(血液検査)すると、確かにIgE抗体が陽性である人が多いのですが、その一方でIgE抗体が全く検出されないアトピー患者も少なくありません。このようなケースがあることから、アトピー性皮膚炎が純粋なアレルギー疾患ではないと一般的に考えられています。

以下は、アトピー性皮膚炎の原因がアナフィラキシーショックのようにIgE抗体が原因である純粋なアレルギー疾患とは言えないケースです。

  • IgE抗体が全く検出されない場合でもアトピー性皮膚炎を引き起こすケースが少なくないこと。
  • 空気中に無数に存在するダニ、ハウスダストなどに対するIgE抗体をもつのにアトピーを発症しないケースが多いこと。
  • アレルギーとは無縁の人がIgE抗体で強い陽性反応が出るケースが少なくないこと。

アトピー性皮膚炎は、蕁麻疹、花粉症、アレルギー性鼻炎などのアレルギー症状をもつ人が発症しやすい傾向がありますが、皮膚の表皮(特に角質層)のバリア機能の異常による影響と、特異的アレルギー反応を含め様々な刺激が加わることで引き起こされる皮膚疾患だと考えられています。