アトピー性皮膚炎と緑内障・白内障の関係とは?

アトピー性皮膚炎の合併症として、緑内障、白内障、網膜剥離などの眼科疾患を起こすケースがあります。

これは、ステロイドの影響や、かゆみにより目をかいてしまうことなどがあげられます。詳しく解説していきます。

アトピーの合併症 白内障や網膜剥離について

アトピー性皮膚炎と白内障

アトピー性皮膚炎の合併症として白内障を起こすケースがあります。原因にはいくつかの見解がありますが、一般的にはかゆみによって皮膚を叩いたり、目をこすったりすることで眼に負担がかかり、症状を引き起こすのではないかといわれています。

加齢によって引き起こされる「老人性白内障」とは異なる原因で発生すると考えられており、また水晶体が皮質からではなく核から濁ってゆくことが多いことから、症状を区別する意味で「アトピー性白内障」と呼ばれることもあります。

アトピー性皮膚炎と網膜剥離

アトピー性皮膚炎の合併症として網膜剥離を引き起こすことがあります。これは、顔面の痒みに対して掻いたり、痒みをまぎらわせるために叩いたりすることなどの物理的な刺激が原因だと考えられています。ボクシング選手なども引き起こしやすい症状です。

アトピーによる眼科疾患はステロイドが原因?

ステロイド内服治療では白内障を引き起こす可能性があるため、ステロイド外用薬の場合でも白内障を引き起こす可能性あるのではないかと指摘されていました。ただし、ステロイド内服薬の副作用として発生する場合は、白内障ではなく緑内障の発生率のほうが高いにもかかわらずステロイド外用剤のみで治療されているアトピー性皮膚炎患者では緑内障が少ないという矛盾があるため、現在ではステロイド外用剤の使用と白内障との関連性はないとされています。

ステロイドは眼に入らないようにする

ステロイド外用薬は、「眼の中に入らないようにして下さい」という注意書きがあるように、眼に対して副作用を起こすとまれに緑内障を引き起こすことがあります。特に、小さいお子さんでは薬剤が付いた手で眼をこすったりすることがあるため、心配する親も少なくありません。

ただし、ステロイド外用薬による治療において緑内障にかかった例は世界で数例の報告があるだけで、それはストロングクラスのステロイド外用剤を使用した場合です。(他の部位よりも薬剤反応が良い顔面へのステロイド外用薬を使用する際は、副作用を考慮して原則としてミディアムクラス以下のステロイド外用剤を使用します)。

ステロイド外用薬を塗った後は、必ず手を洗い、その後も塗布した部位に触らないように注意しましょう。