アトピー性皮膚炎の合併症・皮膚感染症とは?

アトピー性皮膚炎の合併症として、感染症を引き起こす可能性があります。

アトピー性皮膚炎の合併症 感染症について

伝染性膿痂疹(とびひ)

伝染性膿痂疹(とびひ)は、炎症が悪化した部分から侵入した細菌(主に黄色ブドウ球菌)によって引き起こされる感染症で、接触によって火事の飛び火のように広がることから飛び火(とびひ)ともいわれます。小児に多くみられるのが特徴で、特にアトピー性皮膚炎患者は皮膚を掻いて傷をつくってしまうことがあるため、その傷から細菌に感染して発症しやすい傾向があります。

治療は、抗生物質の内服と外用が中心です。弱いレベルのステロイド外用剤を併用することもあります。(細菌の増加が起こる可能性があるため、強いクラスのステロイド外用剤は通常は使用しません)。また、手や皮膚を清潔に保つようにこころがけましょう。

伝染性軟属腫(水いぼ)

伝染性軟属腫(水いぼ)は、ポックスウイルス科の伝染性軟属腫ウイルスによる感染症であり、主に子供にできやすいのが特徴です。(成人ではほとんどできません)。アトピー性皮膚炎をもつ人は肌が乾燥してバリアが弱いため、発症しやすくて治りにくい傾向があります。ステロイド外用により増加するので外用を中止したほうがよいと考えられますが、中止すればアトピー性皮膚炎が悪化することがあるため、ステロイド外用を中止するかどうかは症状の度合いや医師の判断によります。

伝染性軟属腫(水いぼ)の治療法としては、「硝酸銀ペースト法」「特殊なピンセットで取る」などの方法があります。多くの場合は半年~1年で自然に治ってしまう病気です。水イボを予防するためには肌が乾燥しないように保湿して皮膚を清潔に保つようにしましょう。

カポジ水痘様発疹症

単純ヘルペスウイルスによる感染症で、皮膚炎部位に感染すると急速に拡大して広範囲に病変を引き起こすことがあります。(症状が進行した場合は全身症状を伴うことがあります)。皮膚を掻くことによって悪化するためアトピー性皮膚炎の患者などに多くみられるのが特徴です。また、疲労やストレスが影響して発症することもあります。アトピー性皮膚炎患者が単純ヘルペスを罹患すると重症化する傾向があり、早期の治療が必要です。

ステロイド外用治療は即中止し、抗ウイルス薬の外用と内服が中心です。広範囲にわたる発疹が見られた場合は入院治療が必要な場合もあります。