【アトピー】プロトピック軟膏の効果と副作用「使い方・塗り方」

プロトピック軟膏(タクロリムス外用薬)の画像・写真 アトピー性皮膚炎の標準的な治療法はステロイド外用薬が中心ですが、ステロイド外用剤の使用は副作用のリスクがあり、患者さんによっても治療に対して不安をもつ人が多くいます。

そこで、ステロイド外用薬の代わりに用いられているのがプロトピック軟膏です。

プロトピック軟膏とは?

プロトピック軟膏とは、アトピー性皮膚炎においてステロイド外用剤に匹敵する抗炎症作用をもつ治療薬として開発された外用の免疫抑制剤です。主成分は「タクロリムス」という成分で、元々は臓器移植手術の際に拒絶反応を抑えるために内服薬として用いられていましたが、それを外用薬として開発されたのがプロトピック軟膏です。

アトピー性皮膚炎にはステロイド外用薬が良く効くのですが、治療が長期になったり誤った使用をすれば副作用のリスクはつきまといます。特に、顔や首などの皮膚が薄くて薬剤の反応が良い部分においては、ステロイド剤の使用は副作用のリスクが大きくなります。そのため、副作用を避ける目的や、顔や首のアトピー性皮膚炎に対してはステロイド外用薬の代わりにプロトピック軟膏が用いられることが多くなっています。

プロトピック軟膏について

効果・効能は?

プロトピック軟膏の効果は、ステロイド外用薬のミディアム(中間)~ストロングレベル(強い)だといわれています。

薬剤の種類

小児用が0.03%、成人用が0.1%です。(小児用では通常は2歳以上16歳未満、成人用は16歳以上から使用できることになっています)。

適応部分

特に顔面や首付近の皮膚が薄くて薬剤の反応がよい部分や、副作用が心配される部分(顔や首など)で使用されます。ステロイド外用薬と同様に全身に使える薬ですが、体や四肢などでは効きにくい傾向があります。

プロトピック軟膏はステロイド外用薬よりも分子量が大きい薬であるため、バリア機能が乱れた炎症部分には有効に働きますが、バリア機能がしっかりしている皮膚にはプロトピック軟膏のような分子量の大きい薬剤は吸収されにくくなる特徴があります。炎症部分にだけ有効に働くので副作用を抑えられるメリットがあります。逆に言えば、分子量が大きいため体や四肢などの皮膚が厚い部分には反応が悪くなります。

使用方法

ステロイド外用薬のように、顔や首の炎症部分にできるだけ刺激を与えないように塗っていきます。日中は長時間にわたって紫外線を浴びないようにします。

成人の場合は一回につき5g程度、一日あたり10g以内の使用量の制限があります。ただし、一日の使用料の上限には年齢と体重によって異なります。

プロトピック軟膏の副作用・リスクは?

  • プロトピック軟膏は、炎症部分に使うと肌がしみたりヒリヒリとした刺激感や火照りを感じることあります。この刺激によってさらにかゆみを感じることがあるようです。ただし、3~4日継続すると肌は慣れ、さらに炎症が治まってくると皮膚にバリアができて刺激を感じなくなっていきます。
  • 妊娠中は原則的に使用禁止です。これは安全性が確立されていないためで、妊娠が発覚した場合はステロイド外用薬を使った治療に切り替えます。
  • プロトピック軟膏は免疫抑制剤であるため、おできやとびひなどの感染症による皮膚病ができやすくなります。
  • ニキビやブツブツが増えたり、悪化したりすることがあります。
  • 動物実験により、プロトピック軟膏塗布後に強い紫外線を長時間浴びた場合、皮膚に腫瘍ができる可能性があるといわれています。(ヒトでの報告はない)。
  • 動物実験により、プロトピック軟膏塗布後に悪性リンパ腫の増加につながる可能性があるといわれています。(ヒトでの報告はない)。