【アトピー性皮膚炎】ステロイド外用薬の治療中止のタイミング

アトピー性皮膚炎は再発を繰り返す傾向がある症状です。ステロイド外用薬を使用した治療によって一度炎症がなくなってもかゆみが残っていたり、再び炎症が起きるといったことがあります。

繰り返される皮膚炎によって慢性的にステロイド外用薬を使用しているとステロイド治療を中止するタイミングがわからなくなってしまうことがあります。また、治療をやめるとリバウンドしてしまうのではないかという不安を感じることも多いようです。ステロイド外用薬による治療を中止する時期は完全に炎症や痒みをなくなった段階です。

ステロイド治療を中止するポイント

炎症の度合いによって適切なステロイド外用薬を使い分ける

ステロイドには副作用があるからといって強い炎症が起こっているにもかかわらず弱いステロイドしか使おうとしない人がいます。それは間違った治療であり、炎症が起こった場合は副作用どうこういう前に炎症を鎮静化させることが先決です。きちんと適切な強さのステロイドを使用し、炎症が落ちついたら弱いステロイドにしていきます。きちんと炎症を抑えれば、乱れていた皮膚のバリア機能が復活してステロイドを使う必要がなくなっていきます。

目安としては、最初の数日間は強めのステロイドで素早く炎症を抑え、その後は完全に炎症やかゆみがなくなるまでミディアムレベルのステロイド外用薬で治していきます。炎症や痒みがなくなり、皮膚のバリア機能ができてきて肌がツルツルになってきたらステロイド塗布を中止する時期です。

アトピー性皮膚炎がリバウンドしたというケースは、治療が不完全である場合も多くあるようです。表面の炎症がなくなっても皮膚の下で炎症が続いている場合も考えられます。完全に炎症が治まって皮膚に正常なバリア機能ができるまでステロイド外用薬を使用することが症状を長引かせないポイントです。

継続してステロイド外用薬治療を続けたほうが良い症状

  • 炎症が治まっても、まだ表面がザラザラしている場合。
  • 炎症は鎮まったが、まだ痒み(かゆみ)がある場合。
  • 皮膚をつまんでみて、まだ硬さや盛り上がりを感じた場合。

アトピー性皮膚炎の特徴に、炎症は治まったけれど表面はザラザラしているということがよくあります。また、表面は改善したけれど皮膚をつまんでみると硬さがあるというケースもあります。これらの場合は、まだ皮膚の下ではまだ炎症が治っていないケースなので治療継続が必要です。慣れてくると自分で皮膚をつまんで硬さがあるか、盛り上がりがあるかなどを判断してステロイド使用期間を自己判断できるようになると思います。

急な治療中止によるリバウンド

ステロイド外用治療の際に、中途半端な治療をしたり、治療が長引いたりすると、中止したときにリバウンドすることがあります。皮膚炎がおちついても急にステロイドを中止せず、「ストロング→ミディアム→ウィーク」というように、段階的にステロイド強度を落としていきます。

体内への極端なリバウンドがあるのは「内服薬」のステロイド

重度の患者や全身に及ぶ急激な炎症を抑えるために、場合によってはステロイドの内服薬が使用される場合があります。ステロイドは体内では副腎皮質で作られるホルモンで、内服継続によって副腎皮質の機能が抑えられ、体内で作られなくなっていきます。そのため、急にステロイド内服を中止すると体内のホルモンがなくなって症状が急激に悪化することがあります。内服薬を使用する場合は、医師の指導のもとで時間をかけて量を落としていきます。

アトピー性皮膚炎におけるステロイドの内服薬を使った治療は、副作用を考慮して避けられる傾向があります。代わりに、免疫抑制剤(製品名では「ネオーラル」など)が使用されます。これらの内側からの治療法は、ステロイド外用薬治療でもコントロールできない重症の場合に用いられます。